探究人間のいろいろ。

人文学 哲学 言語学 教育学 

Active listener への期待。

こんにちは。 ある人から借りていた鷲田清一氏の『「聴く」ことの力』を読んだ。 「聴く」ことの力 作者:鷲田 清一 CCCメディアハウス Amazon 鷲田清一という人物を知らなかったのだが、調べてみると現代現象学や倫理学を専門とした人物だ。確かにこの著書の…

特別支援メモ(おそらくすぐ非公開にする)

児童逆境体験(Adverse Childhood Experience:ACE) →虐待およびネグレクト Toxic three: 養育者の家庭内暴力、物質使用障害、メンタルヘルスの問題 DOHaD (Development Origins of Health and Disease)仮説 ライフコースでの健康や疾患へのかかりやすさは胎児…

生まれてきた瞬間の私

母親から聞いた話だ。 私を身籠っていた母は悪阻に悩まされていた。 その悪阻の症状は長時間の睡眠だったそうだ。それが一体どのぐらいのものだったのかは不明だが私が生まれてくる直前まで母はとにかく毎日眠かったらしい。 そして陣痛が来て、私がこの世に…

雑記、そして近況報告。

こんにちは。 少しだけ、近況報告を。。。 まず、最近(といってもほぼひと月前の話だが)、ついに念願のウィトゲンシュタイン全集を購入した。全10巻で大修館から出版されている。1年間ぐらい買おうか買うまいか迷っていたが勢いで買ってしまった。ゆっ…

全ては無に帰す。

こんにちは。 この間、人から借りていた諸隈元の『人生ミスっても自殺しないで、旅』を読んだ。 人生ミスっても自殺しないで、旅 作者:諸隈元 晶文社 Amazon 筆者は大の言語哲学者ウィトゲンシュタインのオタクで今もXでウィトゲンシュタイン関連のことをポ…

仮定法過去のオーラルイントロダクション指導例

4年前に作成した遺物が発見されたため、ここに残しておく。 これは、英語教育における仮定法過去のオーラルイントロダクション(口頭導入)での指導例だ。 ① ② T: Hello, everyone. Look at this picture. This is a bird. What the bird can do?(①の写真を…

「あしながおじさん」における新しい読み方の提案 ジャーヴィーのジェル―シャに対するアプローチの分析、考察から

遥か昔に大学の課題としておこなった、「あしながおじさん」に関する新しい読み方について書いたものが発見された。思い出としてここに残しておく。 ※かなり長くなる(笑) 以下本題 ーーーー 本稿の目的はジーンウェブスター作「あしながおじさん」(原題:…

日本人訳者2人のグレートギャッツビー翻訳比較 ~第4章におけるドライブシーンに焦点を当てて~

はじめに 本稿の目的はアメリカの1920年代、すなわち「アメリカンドリーム」をテーマにフィッツジェラルドが描いた作品「グレートギャッツビー」における翻訳比較を行い、海外文学作品の時代背景の描写方法、文学翻訳について考察を行うものである。翻訳比較…

非連続テキストを使って読みの力を伸ばす

中等教育や高等教育機関で使用している外国語学習の教科書では、UnitとUnitの間や章と章の間で、チラシのようなテキストページがある。これを非連続テキストという。 基本的に非連続テキストでは、そのテキスト自体が独立している。この非連続テキストを使っ…

ブログ開始から(ほぼ)1年間が経過

こんにちは。 そろそろこのブログを始めてから1年間が経つ。 2023年の抱負として、「手当たり次第、新しいことをやってみよう」という軽いノリでブログを書き始めた。 昨年は途中あまりにも仕事が忙しくなったが、月1回ぐらいの頻度で投稿を続けることがで…

別れは突然。

あることがきっかけで、私にとって大切な人が若くして亡くなったことを知った。 今はいろんな気持ちが自分の中に渦巻いている。 その人が亡くなっていたことをもっと早く知りたかったし、”あること”がなければ自分がその人の死を知らなかったことに対するも…

偶然の中で生きる

こんにちは。年が明けた。 昨年末にマイケル・サンデルの「実力も運のうち」という本を読んだ。 実力も運のうち 能力主義は正義か? 作者:マイケル サンデル 早川書房 Amazon この本は、いわゆる能力主義(誰だってやればできるからこの世界は皆とって平等で…

分析哲学をかじってみた。

こんにちは。 最近、机上の住人となっていた黒澤雅恵氏の指示と言語を読んだ。 指示と言語 (プリミエ・コレクション) 作者:雅惠, 黒澤 京都大学学術出版会 Amazon 言語哲学における"固有名は豊富な意味内容を保持するか否か"という議論をサール、フレーゲ、…

さみしい夜にはペンを持て(Have your pen in the lonely night.)

What is the purpose of writing this blog for me? Hello, Lately, I have just finished reading the book "さみしい夜にはペンを持て(Have your pen in the lonely night)". さみしい夜にはペンを持て 作者:古賀史健 ポプラ社 Amazon The reason why I bu…

全集に挑戦したい。

こんにちは。 今日はちょっと個人的なことを書く。 最近、「日本の古本屋」というサイトで古本を探している。 www.kosho.or.jp というのも、自分が好きな言語哲学者、ウィトゲンシュタインの全集を買おうかと思っている。正直、今まで全集を買ったことがない…

メタモルフォーゼ

こんにちは。 先月は仕事が多忙だったり、体を壊したりでポストができなかった。しかし、あいかわらず本は読んでいる。 すこし前に買って、最近読み終えたのがエマヌエーレ・コッチャの「メタモルフォーゼの哲学」だ。 メタモルフォーゼの哲学 作者:エマヌエ…

Karada( my body)

Hello again. We should know our physical limitation to work and live healthly and entirely. Frankcly speaking, I do not open my job in this blog. However, most of the readers can guess what I do from previous posts. Last month, I got sick …

教育の環境を整えるには

こんにちは。 子育てや地域のクラブ活動、学校教育など子どもを育てていく上で非常に大切なことがあるように感じている。それは「大人を安定させる」ということだ。 子どもとって周囲の大人とは、自分が将来そのような人間になる可能性の存在である。子ども…

生きるスピードを調節したい。

こんにちは。 最近、本はそこそこ読んでいるにも関わらず、全くブログの更新ができていない。日中の仕事が肉体と精神をすり減らす仕事であるため文章を書くところまでたどり着けない。最近はこのラカン派の精神分析入門の書が仕事にも役立つため読んでいる。…

脱力

こんにちは。 ー観阿弥・世阿弥の『風姿家伝』や中島敦の『名人伝』にもあるように、(武)芸術の極致とは無駄をそぎ落とし、洗練された所作に見いだされるように思える。ー こんなことをふと、最近読んだ2つの小説の中から感じた。 1つ目は、村上春樹『街…

理論性と臨床性

こんにちは。 最近、仕事の関係もあり、再び発達障碍について文献を読んでいる。 発達障碍の中にも知的な発達の遅れを伴う知的障碍と知的な発達の遅れはないが情動性や心因性の問題がある情緒障害の2つに大きく分けられる。 本を読まずとも検索すればこの手…

エクリチュールに惹かれて

お久しぶりです。 こんにちは。 書きたいことは山ほどあるが何から書けばいいかわからない。とりあえず、ここ数か月ひたすらにポスト構造主義(フランス現代思想)のパロールとエクリチュールに興味を持ちいろいろと調べていたということを書く。パロールと…

Pinball, 1973

Long time no see. It has past so long time since I posted my last article. During last 2 months, I have had bunch of things that I want to share with you. Two months ago, my working place had a farewell party and welcoming party, and I joi…

鴎外の行間

こんにちは。 ゲーテを読んだ流れで、生まれて初めて森鴎外の「ヰタ・セクスアリス」と「高瀬舟」をサクッと読んでみた。(ちなみに森鴎外がゲーテのファウストの完訳を初めて出している) https://www.amazon.co.jp/-/en/%E6%A3%AE-%E9%B4%8E%E5%A4%96/dp/4…

元々何もなかったのかもしれない

こんにちは。 先日、小坂井敏昌の「矛盾と創造」を読んだ。 https://www.amazon.co.jp/-/en/小坂井-敏晶/dp/4396618069/ref=sr_1_1?crid=3994SI1NFW8L&keywords=小坂井敏晶&qid=1685794094&s=books&sprefix=小坂井%2Cstripbooks%2C294&sr=1-1 人文科学から自…

生存報告と最近読み散らかした本たち

こんにちは。 前回の投稿から日が空いてしまった探究人間です。 まぁ、それなりにしぶとく現実社会を生きている感じです。 最近、しっかりと本を読む時間が確保できておりませんが4月に読んだ本、今読んでいる本を何冊かご紹介。 ①鳥羽和久「君は君の人生の…

我々は寂しさに耐えられない。

こんにちは。 先日、若手のウィトゲンシュタイン研究者で有名な古田徹也氏の『このゲームにはゴールがない』を読んだ。 www.chikumashobo.co.jp 著者の娘(3歳半)が、実の父である著者に対して本音を隠した。その瞬間、著者にとって娘は不透明な存在になっ…

書簡体の文章に触れる

こんにちは。 最近、忙しくなりつつある探究人間です。 さて、先日生まれて初めてゲーテの作品を読んでみました。 読んだのは『若きウェルテルの悩み』竹山道雄訳 www.amazon.co.jp 私自身、文学自体あまり詳しくありませんがゲーテはドイツ文学において小説…

若者(現代の大学生)観

こんにちは。 ずっと買おうか買うまいか迷っていたが思い切って買って読んだのがこの本。 金間大介氏の『先生、どうか皆の前で褒めないで下さい』という本だ。 https://www.amazon.co.jp/%E5%85%88%E7%94%9F%E3%80%81%E3%81%A9%E3%81%86%E3%81%8B%E7%9A%86%E…

Whiplash (2014)

Hi, I have had a symptom of chronic insomnia lately, so I had dicided to watch a movie last night. The movie was "Whiplash" , which is the american movie written and directored by Damien Chazelle. en.wikipedia.org First of all, this is not…