探究人間のいろいろ。

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音を観る映画

こんにちは。

 

先日、とある知り合いからおすすめされた映画「関心領域」を観に行ってきた。


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この映画は、新しいスタイルのホロコーストを題材とした映画だ。

舞台はアウシュヴィッツ収容所のすぐ隣にある家に住む家族の話である。約90分間なんでもないような家族の風景が垂れ流しされる。だが、どう考えても異常な日常が描き出されている。

 

この映画は固定カメラで撮影され、照明も自然光のみを使っているという独特なヴィジュアルの映画だ。

 

ただ、この映画の中を一言で表すならば、「音を観る映画」だ。終始、不快な音やシーンの途中で音に飲み込まれる場面がある。その苦痛に耐える90分間である。実に不思議な映画だ。

 

メッセージ性とかそういう話は一旦置いておいて、表現の技法という面でかなり学ぶことが多かった。

 

意図するものを気づかれないように意図していくようなそんな映画だった。