不安の世代
大学の学部時代に履修した小学校英語教育研究という授業の中でロジェ・カイヨワの遊びの理論について初めて知った。
現代の子どもたちは本当の意味で遊んでいるのだろうか。
(ここで言う子どもたちは主に12歳ぐらいまでの人々を指す。)
そんな中で最近手に取ったのが、ジョナサン・ハイト著の『不安の世代』という本だ。
個人的に最近読んだ教育書の中で一番面白かった。
この本では、翻訳版のサブタイトルにある通り、スマホおよびSNSが子ども(15歳まで)の精神状態に悪影響を及ばすのかについて書かれている。
この本における著者の主張はいったってシンプルである。
それは、16歳まではスマートフォンを子供に持たせるべきではない、およびSNSの使用をさせないということ。学校内ではスマートフォンを使用禁止とすること。子どもに大人の監視なしの遊びをさせるべきだということ。
著者は2010年代から急激にアメリカの10代の精神疾患発病率が上昇しており、SNSの普及に伴って可能性があるということをデータと共に示している。また、10代は過度なスマートフォン(SNS)使用により、女子においては自傷行為や自殺、性犯罪に巻きこまれるリスクといった問題が増加しているという。男子においてはポルノ依存や人間関係の希薄化による抑うつ状態、無力感を抱える人々が急激に増加しているという。
ページ数は多いが、本の構成が非常にロジカルで読みやすい。前書きには本書のアブストラクトが書かれている。そして各章には最後にまとめが書かれている。また、著者のウェブサイトで補足の資料やデータの誤りについての修正も提示されている。
教育関係者、中学生ぐらいまでの子どもを抱える親たちにはぜひ一度手に取っていただきたい本である。
学校や会社では新たな生活が始まっている。
私は「教育」というものに人生をかけて向き合っている。
